Research

研究紹介

研究分野のキーワード

生物統計学、機械学習、ベイズ統計学、データ駆動型解析、リアルワールドデータ

研究概要について

現在、多数のビックデータ(リアルワールドデータなど)を用いた、統計解析(機械学習を含む)を用いた研究を行っている。本資料には理化学研究所等との共同研究(研究概要1)と京都大学等との共同研究(研究概要2)について記載をした。

研究概要1:データ駆動型解析による細胞分裂メカニズムの解明研究

線虫C. elegansは生命科学分野で利用される主要なモデル生物の1つである。共同研究代者の理化学研究所生命システム研究センターチームリーダーの大浪修一博士はライブイメージング技術とバイオイメージ・インフォマティクス技術を融合して発生中の個体の細胞核の4次元の分裂動態を自動的に計測する装置を世界に先駆けて開発した。この装置を使って、胚の細胞核の4次元の分裂動態の計測を、線虫を対象に世界に先駆けて行い、これらのデータを公開するデータベースを構築した。本研究では、この大規模データベースを利用して、統計解析手法(学習的な手法を含む)を用いることにより、線虫胚の細胞核の4次元分裂動態の計測データから、個体発生の途中で発現する様々な形態的特徴の因果関係と、その因果関係のメカニズムに関与する遺伝子群を導出する方法の開発に成功した。また、特徴間の因果関係のメカニズムは特徴の組み合わせ毎に大きく異なること等から、因果推論に利用する統計分析手法の最適な選択により、より予測性能が高い解析手法の探索と開発を行った。

データ駆動型解析による細胞分裂メカニズムの解明研究

研究概要2:リアルワールドデータにおける抑うつ評価尺度の数理学的研究

抑うつ症状には、抑うつ気分、不安、睡眠障害、倦怠感といった様々なものがある。本研究では、いわゆるビックデータ(公的なリアルワールドデータ)を用いれば、一般人口における抑うつ評価尺度の総スコアや項目反応に分布に特徴的な数理パターンが見出せるのではないかと仮説を立て研究を開始した。その結果抑うつ評価尺度の総スコアや項目反応に指数分布を潜在特性とした数理パターンが存在することを世界に先駆け見出した。また、この数理パターンは、米国の行政機関が行った大規模疫学データでも再現性を確認した。更には抑うつ評価尺度の種類に関係なく同じ数理パターンを示すことも確認できた。本研究で、更に他の抑うつ評価尺度や集団でも再現性を確認すると共に、このようなパターンが発生するメカニズムを、シミュレーションや数理学的検証によって明らかにした。

リアルワールドデータにおける抑うつ評価尺度の数理学的研究

A Bayesian noninferiority test for two independent binomial proportions

Journal of Biopharmaceutical Statistics